文化資源・資料

歌枕「室の八嶋」の件(その3)

栃木市には歌枕の地がいくつかあります。
その一つが「室の八嶋」です。松尾芭蕉が「奥の細道」で最初に訪れた歌枕の地です。
「室の八嶋」について書かれた「奥の細道」以前の作品を遡ってみましょう。

1「室八島ノ詩并序」では

「室八島ノ詩并序」は寛永六年(1629)四月十九日に林羅山によって書かれたものです。

野に池があり、その中に島が八つあると書かれています。煙が立ち上っていたかどうかは書かれてません。

2 「平治物語」では

「古活字本 平治物語」の「常葉註進并びに信西子息各遠流に處せらるる事」は平治二年(1160年)の出来事です。
古活字本が作られたのは、文禄より慶安ごろ(16世紀末~17世紀初)ですが、比較的古い時期に作られた本を底本にしていると言われています。鎌倉時代には、「室の八嶋」から実際に煙が立ち上っていたと思われます。
「室の八嶋」について、別の作品で検討してみましょう。